メスティンを使った炊飯方法と言えば「固形燃料を用いた自動炊飯」が特に有名ですよね。火が消えるまでほったらかししておいてもちゃんと炊飯出来る、あれです。でも固形燃料ではなくアルストでやりたいんだョ!という人も多いはずです。ねこきんぐも「アルスト使いたい派」です。しかしながら高火力のアルストで炊飯しようとすると炊飯状況の監視が必要だったり、自動炊飯しようとなると自前のアルストで燃料の投入量や水加減を何度か実験を繰り返さないとうまくいきません。これは面倒ですね。
ところが、このチタンアルストのT307を使えば、固形燃料と同じ要領でほったらかしでメスティン炊飯することができます。
今回紹介するこのT307を使った自動炊飯方法は、いくつかの注意点を守ればだれでも失敗せずに自動炊飯が可能となりますので紹介します。
バーゴのチタニウムアルコールストーブT307ってなに?
バーゴのチタニウムアルコールストーブT307とは、本来は同社のヘキサゴンウッドストーブと組み合わせて使うことを前提に設計された小型軽量のアルコールストーブ。付属の3つ足スタンドもチタニウム製で、ヘキサゴンウッドストーブに組み込む時の台座になるが、単独使用では五徳代わりにもなる。少々気難しい(プレヒートが必要とか)ところはあるものの、使い方次第では実はとてもユースフルなアルストなのです。
T307については、関連記事「デイキャンでバーゴのチタニウム製アルコールストーブT307を愛用しているので紹介するよ」でも紹介しているので合わせてご覧ください。
今回は、このT307アルストを使って誰にでもできるアルスト版メスティンのほったらかし炊飯の手順と失敗しないコツを紹介したいと思います。ポイントは、米1合でアルコール燃料30㏄使用する事と完璧に風対策をすることの2つです。あとは固形燃料での自動炊飯と同じ要領です。
メスティンによる自動炊飯で準備するもの
- メスティン(アルミの四角い飯盒のこと。トランギア製は750mlの容量を持つ。ダイソーとかでもある。実はメスティンでもなくて何でもいいのだがアルミ製で1合炊けるものを準備すること)
- 米1合
- バーゴチタニウムT307アルコールストーブ
- 付属の3つ足スタンド(五徳として使う)
- アルコール燃料(30㏄)
- 風よけ(アルミ風防がお勧め)
- プレヒート用皿(ビールの王冠やアルミ塗料皿など)
- ライター
- 蒸らし用タオル
※防風性能の関係でヘキサゴンウッドストーブとは組み合わせしません。屋内で無風であれば可ですが噴きこぼれがストーブにかかるのでおすすめしませんよ。
メスティンによる自動炊飯手順
手順その1 炊飯する米にしっかり吸水させる
お米を15分以上浸水させる。
失敗しないポイント:このお米に吸水させることがとても大事です。15分以上はお米に水を吸わせましょう。
手順その2 水を加える
1合の場合、200mlの水を加える。米や個人の好みで水加減は変わるが、最初は自動炊飯でなくとも「1合で200ml」を基準とするのがよい。
失敗しないポイント:水かげんは炊き上がりを大きく左右します。最初は面倒でもしっかりと測りましょう。慣れてきたら使用するメスティンで200mlの水位がどれくらいか(例えばトランギア製であれば中央のリベットの上くらいだなとか)で判断するのもありです。
手順その3 付属の3本足を五徳として平らな場所に設置し、アルストT307を中央に置く
炊飯場所は、メスティンから噴きこぼれてもいいような所にセットしましょう。ねこきんぐは炊飯時はヘキサゴンウッドストーブを使いません。炊飯ではしっかりとした風防効果が必要なので、ヘキサゴンウッドストーブでは役不足なんですよ。
手順その4 T307 に30㏄の燃料を加える
アルコール燃料を静かに30㏄注入する。投入口が小さいので乱暴に注ぐと周囲に飛散しやすいので慎重に投入しましょう。30㏄注入すると燃料の水位はアルストの中央の穴をちょうど覆うくらいとなります。
失敗しないポイント:1合につき燃料は30㏄使用します。まあ多少多くともOKです。
手順その5 T307のプレヒート用皿にアルコールを数滴加える
プレヒートとは、筐体を外側から強制的に加熱して本燃焼までの時間を短縮することを言います。具体的にはT307に着火後、アルコール燃料を数滴加えた小さな皿(プレヒート皿)に火をつけてT307を下から数秒間加熱します。これによりT307本体の温度が上がり瞬時に本燃焼へと移行します。ねこきんぐはプレヒート皿はアルミの小皿を五徳の下に設置したままにしています。
手順その6 T307に着火する
T307に着火します。中央に小さな炎を確認できたら点火OKです。
手順その7 すかさずプレヒートする
プレヒート皿に着火して自然に消えるまで放置します。プレヒートを行うことで速やかに本燃焼(周囲の小さな穴から炎が噴き出る)させることが出来ます。
手順その8 メスティンを五徳にのせて周囲に防風措置をおこなう
本燃焼になったことを確認し、準備しておいたメスティンをそっと五徳に乗せ周囲をアルミの風防でぐるりと覆います。
失敗しないポイント:アルストは風に弱く、ちょっとの風でも火力が大きく低下するのでしっかりと周囲を覆うことがコツです。ヘキサゴンストーブではあまり防風効果を期待できないのでそのままでは屋外の自動炊飯には不向きです。
手順その9 T307 が完全鎮火するまでほったらかす
途中でメスティンの蓋が浮いてくるのでおもりを乗せておきましょう。
完全な消火まで18~19分かかります。アルストの火は日中は見づらいので消えたと思っても未だ火が付いていることがよくあります。点火中のアルストを素手で掴んだりしないように注意しましょう。
手順その10 タオルでくるんで10分程蒸す
炊飯時のメスティンはとんでもなく熱いので手袋やタオルで扱いましょう。専用蒸し袋かタオルにくるんで10分は蒸します。この時、裏返して水分を循環させると更に良いです。
失敗しないポイント:この最後に蒸す工程をおろそかにすると微妙に芯がのこっていたりと残念な結果になります。ここは我慢の10分です。
手順その11 出来上がり
美味しくできていると思います。
次回からは、クッキングシートをメスティンの中に入れたりとか、焼き鳥缶を入れて炊き込みご飯にするとか、いろいろ挑戦してみてください。
まとめ
T307を使えば「1合で燃料30㏄使う」「防風をしっかりする」の2点さえ気を付ければアルスト使って簡単に自動炊飯が出来ます。もう、自動炊飯の為に固形燃料とか買ってこなくてもいいのです。
ねこきんぐはT307で炊飯している最中に、ヘキサゴンウッドストーブとエスビットのアルストを組み合わせておかずを作ったりレトルトを温めたりしています。アルストは2つあると便利ですね。是非、2つ目のアルストを検討中の方は、このT307なんてどうでしょうか。このT307は、ちょっとお高いのとプレヒート必要など尖ったところもありますが実用性もそこそこあり、チタン製で作りもいいのでアルストのコレクションに加えるのもいいと思います。
T307が気になった方は下記よりチェックしてみてください。(特に楽天経済圏の方)ヘキサゴンウッドストーブを既に所持している方は、更に気に入ると思います。アルスト好きのねこきんぐでした。
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