今回の金言 始業点検はまじめにやるのだ
クラッチとか、ここいらへんに異常が出るのは、初めての事でした。焦りました。
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ねこきんぐの憂鬱とは・・およそ30年前の、困ったイタ車に振り回されていた頃の体験談です。当時、憂鬱だった記憶を今回、忘備録として纏めてみました。皆、過去の話ですので、生暖かい目でみてやってくださいな。
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1994年の春ごろのことだ。
その日ねこきんぐは、115スパイダーでお出かけしようとしていた。
いつものように、始業点検と称してボンネットを開け、車の本に書いてあった通りにエンジンルームを点検する。
当時は、国産車でもボンネット開けての日常点検をすることは、一般的だったんですよね。
ベルトの傷とか張りがちゃんとしているかとか、冷却水の水位とか、ブレーキフルード入ってるかとか、インテークホースに亀裂がないか、とかね。
この他にもウインカー出るよなーとかホーン鳴るよね、とかを確認する。まあ、点検しないと信用ならんのですよね、この115スパイダー。
この始業点検は、2021年の今でも実施している、ねこきんぐのルーチンなのだ。
今の車は、ボンネット開けても何がどこなんだかよく判らないヤツが多くなりましたけどね。ボンネット開けての日常点検って、令和の今ではもう死語なのでしょう。(と、思ったらJAFのHPでは、ちゃんと推奨していました。)
いつものように始業点検を終了し、乗り込んでエンジンをかける。
で、出発しょうとクラッチを踏み込む。
スカッ。
手ごたえ(ここは踏みごたえというべきか)が、無い。なんだか、クラッチを踏んでもスカスカしている。クラッチを切っている感じがしないのだ。
どうしたんだろうと一旦エンジンを止め、点検に入る。
ボンネットを開けて、まずクラッチに関係する辺りを観察してみる。すると、クラッチフルードのリザーバタンクがいつのまにか空になっていた。(下の写真のマル部分)
なんでだ?さっき見たときは、入ってたよな?点検したよな?
よく見ると、リザーバタンクには、黒い水面スジがあったが、それはよごれだった。実際は、フルードは入っていなかったのだ。
水面スジを見て、フルードがリザーバタンクのこのスジまで入っているとカン違いしてたのだ。
むーん。
地面は砂利なので、漏洩の跡形もない。フルードは地面に吸い込まれてしまったようだ。何時から漏れ出たのかも、わからない。
こまったな。
では、どこから漏れ出ているのたのだろうか。
ざっと上から見た感じでは、これといって漏洩個所は見あたらない。車の下にもぐらないと判らないようなところから漏れているのか。
むむーん。
ねこきんぐは考え込んでしまった。
これはもう、クラッチ関係部品のアッセンブリー交換になるだろうな。
部品の入手は、どうしよう。現在調査中の、個人輸入をしてみるか?
(当時は、個人輸入というのは、まだネットが無かったのでFAX使ったりとか、今よりもハードルが高かったんですよね)
なんにしても、走行中にクラッチがスカスカにならなくて、ほんとよかった。
クラッチフルードの漏洩個所が見当たらないということは、きっと微小漏洩に違いない。(ねこきんぐに見つけられないだけかもしれないけどね)
それなら、とりあえずフルードを補給してみようか、とねこきんぐは考えた。
応急措置だ。
ご近所のホームセンター、ジョイフル山新で、手頃な値段のクラッチフルードを1本、買ってくる。
で、おそるおそる、入れてみる。
クラッチをフミフミすると、思った通り、クラッチは元に戻った。
よかった。直った。
だが漏洩は、止まったわけではない。これは一時しのぎにすぎないことを、ねこきんぐは理解していた。
さて、どうしよう。
ねこきんぐはここで、大きな決断をすることにした。
次回に続きます。