今回の金言 ハンドル交換といえども店選びは重要なのだ
ねこんぐは、ステアリングのモディファイを企てます。ところが交換で思わぬことに。。
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ねこきんぐの憂鬱とは・・およそ30年前の、困ったイタ車に振り回されていた頃の体験談です。当時、憂鬱だった記憶を今回、忘備録として纏めてみました。皆、過去の話ですので、生暖かい目でみてやってくださいな。
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1992年当時、車を購入したらステアリングを交換するのが、車好きのお作法であった。
いまの車は、ステアリングにいろいろと電子装備が付いていて、交換したくてもできない。というより、初めから革巻き仕様などのよさげなものが付いて来るので、交換する気持ちも起こらない。
しかしながら1992年当時、車のモディファイといえば、まずはステアリング交換なのだ。
ねこきんぐもお作法通り、スパイダーのステアリングの交換を考えた。
クラシカルなスパイダーの姿をより一層増幅するのは、そう、ウッドタイプだ。
その中で、見た感じよさげなナルディのウッド(36インチ)に決めた。
H市は、未だ大手のカー用品店は存在せず、個人商店のカー用品店が幅を利かせていた。
当時はカー用品店で、高額なカーステを取り付けるといった車のモディファイ需要が高かったので、どの店も繁盛していた。
ステアリングも、モモとかナルディとか、いろいろな種類を展示販売していた。勿論、スパイダー用のアタッチメントとかも、取り寄せ可能であった。
ねこきんぐも近所のカー用品店で現物を見て購入し、当然のように交換も依頼した。
当時のねこきんぐは、ステアリング交換なんてのはカーステつけるのと同程度にしか思っていなかった。
それが、そもそもの考え違いだった。イタ車のステアリング交換。
簡単なようで、それなりに技術とか経験とか道具などが必要だったんですね。
ちゃんとした車屋であれば、個人商店でも可能であったのでしょう。
しかしながら、ここの田舎のカー用品店は、技術も経験も道具も甲斐性もなかった。
強引に、力ずくで手で引っ張ってステアリングを外そうとするが、外れないのだ。
硬くて外れないのか?ていうか、これでいいのか?国産車も、そうやって外しているのか?
むーーん。
店員は、さらに無理に引っ張る。なんか左右に捻り始めたぞ??
とうとう、純正ハンドル自体を変形させてしまった。
挙句の果てに、「外車なので、むりですね」とあきらめてしまった。
おいおい、ステアリング、少しちぎれて、ひん曲がっているよな。
ていうか、あきらめるのか?ここで?このままで?
まあ、できないというのではあれば、しょうがない。
半分切れたステアリングを見ながら、ねこきんぐは考えた。
ほかの店に頼るしかないか。
そう、ねこきんぐの車いじりスキルは、そんな田舎のカー用品店以下だったからです。
雑誌を見て、なるべくアルファロメオの修理ができそうな車屋に持ち込むことにした。
事は急を要する。ハンドルが半分、ちぎれているのでね。
その中で、目についたB、というショップにもちこむことにした。
なんとなく、腕が立ちそうだったので。
で、予約も無しに、いきなり突撃してしまった。(専門店が一番嫌うパターンでしたね)
店には、誰もいない。
裏に回ると工場があり、怖そうな親父が、中にいた。
声をかけようと入ると、「勝手に入ってくるな!!」といきなり怒られてしまった。やあ、職人はどこでも怖いですな。
そこで涙ながらに事情を説明して、変形してしまったステアリングをみせる。
お怒りの親父も、さすがに不憫に思ってくれたのか、その場でサクサクと半分ちぎれたステアリングを外し、するするとナルディに交換してくれた。
もう、あっと言う間でしたね。お見事です。
この時、気が付いたのは、専用のハンドル外し治具を使っていたこと。
取付時にも、チューブに入った銅パッキンをさりげなく塗布してくれていたこと。
ねこきんぐに説明しながら作業してくれたこと。
ちゃんとした店というのは、世の中にあるんだなと、ねこきんぐは感じ入ったのでした。
これが世にいう、専門店、なんですね。
この時に取り付けてもらった、ナルディのウッドステアリングは、今でも愛用しています。
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次回に続きます。次回はいよいよ、出先で動かなくなります。本当の試練はこれからなのか?