ねこきんぐ115のスパイダーを紹介します(後編)

ねこきんぐ115のスパイダーを紹介しています。前編では、このイタリア車の出自について考察してみました。イタリアで製造され、北米で販売され、中古車になって日本にやって来たんですね。

(関連リンク:ねこきんぐ115のスパイダーを紹介します(前編))

この後編では、ねこきんぐ115のスパイダーって、具体的にどんな車なのかを紹介したいと思います。

シリーズとグレードについて

シリーズは3で、後期型

グレードはベローチェ

ねこきんぐの115スパイダーは、1988年式のシリーズ3です。シリーズ3とは、115系スパイダーの3回目のマイナーチェンジモデルということです。このシリーズ3は、1983年の第53回ジュネーブショーで登場しました。前のシリーズ2と比較すると、前後にスポイラーが付いたりしたので「アエロディナミーカ」と呼ばれましたが、ねこきんぐ的には完全にかっちょ悪くなりましたね。

また、内装などはシリーズ2を継承する前期型と近代化した後期型に分かれます。ねこきんぐのは後期型になります。ここもねこきんぐ的には前期型のほうが、旧車的で好みなんですけどね。

グレードは通常グレードのベローチェです。

シリーズ3のグレードは、2000ccのベローチェ(Veloce)、クワドリフォリオ・ヴェルデ(Quadrifoglio Verde)という2種類が、当時の日本国内で多く流通されていたようです。

欧州(一部米国でも)では、グラデュレイト(guraduate)という廉価版グレードも流通されていたようです。日本でも、たまに見かけることもありました。

グレード別以外にも、1600㏄モデルや右ハンドル仕様、後部座席のあるモデルなど、いろいろなスパイダーがあったようですが、シリーズ3に限ると日本ではあまり見かけませんでしたね。

クワドリフォリオのほうですが、1986年から登場しました。アルファロメオの最もスポーティなモデルに命名されるこの「(幸運の)緑の4つ葉のクローバー」という意味を持つこのグレードは、シリーズ3ではスポーティ的には変化なく、外装のみの変更だったようです。またオプションで革張り内装も選べたようです。

ベローチェとクワドリフォリオとの外観上の違いは、エアロパーツとタイヤサイズの違いでしょうか。

クワドリフォリオのほうは、フロント・リアに大型スポイラーがつきました。サイドにもサイドスカートが取り付けられ、タイヤサイズも60タイヤを装着していました。また、下の写真のように、こんなハードトップも一緒に販売していましたね。たしか当時単体で70万とか聞いて、びっくりした記憶があります。

このハードトップはかなり重く、車体の剛性の低い115スパイダーにはあまり向かなかったようです。当時も装着している人をねこきんぐは見たことがありませんでした。今存在すれば、かなりレアアイテムとなりそうです。

ねこきんぐは、そんなクワドリよりもベローチェを選びました。

LECTED  NEW YORK  CCTV

シリーズ3 クワドリフォリオの外観

 (写真引用;ウィキペディア Alfaromeo spiderより)

塗装色は青メタ

ねこきんぐのスパイダーの色は、青メタです。購入当時からのオリジナル塗装を保っています。かなりヤレてきましたが、まだまだきれいです。

日なたでは、うすい青メタですが、日の当たり方によって色合いが濃くなったりと、とてもきれいに変化します。

この色は、当時のペイントチャートで調べると、Azzurro Lugano(ルガーノブルー)という色と思われます。

当時のシリーズ3のベローチェでは、白、赤、黒と青メタがあったようです。ねこきんぐは中古車購入だったので、写真でこの色合いを見て、この車を購入を決めました。

アルファロメオといえば、赤(アルファ・ロッソ)でしょうが、この青メタ色は、ねこきんぐのお気に入りポイントでもあります。

タイヤホイールについて

タイヤサイズは、185/70R14で、ホイールはイタリアのクロモドローラ製(旧カンパニョーロ)です。これも、ねこきんぐのお気に入りです。

クワドリフォリオには、60タイヤが標準でしたので、ねこきんぐも変更を考えた時期がありました。ですが、当時のガッタメラータの鈴木社長から「この車には70タイヤの方が良い。60では足回りとのバランスが悪くなる」と言われた記憶があります。当時はタイヤが太いほど、扁平率も大きいほど、かっこいい時代だったんですよ。今はこれが一番ですけどね。変えなくてよかったです。

ベローチェには、このホイールが標準装備のようです。廉価阪のグラデュレートでは、鉄チンホイールのようでしたが、それもまたかっこよかったです。

ミッションについて

シリーズ3までは、すべて5速マニュアルミッションのみでした。

この次のシリーズ4から、3速オートマが追加されましたが、あまり評判は芳しくなかったようです。まだオートマがノークラとか呼ばれていた時代のものです。完成度が低かったのでしょう。

このシフトレバーは、なんだか前の方から手前に生えていますね。ちょっと変わってますが、シフトノブがハンドルから近いので、慣れるとシフト操作はとても楽です。

この形状は、115系の特徴と言えるでしょう。

エンジンとか

エンジンは、2000ccのDOHCです。いわゆるツインカムです。原動機の型式でいうと01544です。

馬力は、115馬力ほどのようです。

設計当時(60年代)からすれば、高性能なエンジンでした。(2000ccは70年代から誕生しましたが、基本設計は同じようなものでした)

ねこきんぐのエンジンは、調整などの整備は随時行っていますが、エンジン自体を修理とか改造とかオーバーホールとか、したことはありません。当初のままですので、エンジン自体は頑丈なのでしょう。

ガソリンは、ハイオクを使用しています。

スパークプラグコードをウルトラのシリコーンパワーに変更しています。

またプラグも初期はゴールデンロッジでしたが、最近はボッシュのWGR6DQIにしています。

吸気系ですが、ねこきんぐの1988年式スパイダーは、電子式インジェクションを搭載しています。

ボッシュ製のLジェトロニックというものです。

これは、1987年から採用を始めたようです。それまではキャブレター方式でした。(スピカの機械式インジェクションというのも一部に採用されていましたが、キャブよりも調整が面倒なようでした)

電子式インジェクションは、調整が必要なキャブ方式よりは扱いやすいです。

けれど、ねこきんぐのスパイダーは、ECU※が故障して、出先で立ち往生したことがありました。

コンデンサーなどの電子部品は劣化しますので、故障のリスクはキャブ車よりも高くなる気がします。

※ECU(エンジンコントロールユニット engine control unit)

まとめ

まとめると、ねこきんぐの115スパイダーは、

シリーズ3の後期型でインジェクションモデルのグレードはベローチェ

基本的にノーマルで、色は青メタ、左ハンドルの5速ミッションモデル

という感じです。外観などは基本的にオリジナルを保っています。しかし、そうはいっても30年の間にいろいろと手を入れているところも有ります。

次回は、今までに改造したところについて紹介したいと思います。

(関連リンク:ねこきんぐ115のオリジナルと違うところを紹介します

また、購入当時のエピソードなどを ねこきんぐの躁鬱 でつらつらと書き散らしています。ご興味あれば、こちらもご覧ください。

ねこきんぐ115でした。

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